春は旅立ちの季節です。
与論島も例外ではなく、少ない人口ながらもそこそこの人達が島を出ます。
進学・就職・転勤、事情は様々ながらも見送る方は寂しいものです。
与論島は鹿児島県なので、学校の先生や警察などの官公庁の方は島外から来られます。
来られた際には職場はもちろん島内各地から人々が集まり歓迎し、
島立ちの際にはさらに多くの人が寂しさを紛らわすかのように送別会を盛大に行います。
そして、いざ旅立ちの時となると、さらに盛大に見送ります。
ただし、空港・港での送り出しは、
さようならではなく「いってらっしゃい」です。
さて、与論の送り出し、お見送りは飛行機か船です。
> 与論島への行き方(飛行機編) と > 与論島への行き方(船編) でお話した通り、
それしか手段がないからです。
日本の一般的な旅立ち・見送りのイメージといえば、飛行機・列車(特に新幹線)が主流で、
その次くらいに船だと思います。
実際、日本は離島だらけなので船のパターンも多いとは思いますが、
イメージとしては列車がいちばんそれっぽい雰囲気が出てるのではないでしょうか。
上京といえば、改札前での別れやホームでドアや窓越しに涙する。ってのが定番ですからね。
その、 ホームでドアや窓越しに涙する。のロングバージョンが船だと思います。
列車と違い、船はしばらく見えます。
紙テープを持ちながら見送りの人々は船に合わせて岸壁の端まで歩きます。
もちろん、その間に紙テープは切れてしまいますが、手を振りながら岸壁の端まで。
船はどんどん小さくなりますが、手を振りながら見えなくなるまで見送ります。
この見送りスタイルは、本当にギリギリまで見送れますが、
演出効果が抜群すぎてかなり寂しいです。
こうやって見送られると、寂しいけれど上からみんなの顔がよく見えて、
嬉しくもあり、とても感慨深いでしょうね。
そしてまた帰って来たくなるのかもしれませんね。
いってらっしゃい。
そして
おかえりなさい。